KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

JSiSE論文誌、なかなかやる

『教育システム情報学会誌』最新号(v22 n1)所載の鈴木克明さんの解説論文「教育・学習のモデルとICT利用の展望」は教育工学研究者には必読ですね。そこでの言及で気がついたのだけど、前の号(v21 n3)では、三輪和久さんが学習科学の解説論文(特にself regulationのレビューが便利)、大島純さんがデザイン実験についての解説論文を出していて、これらも必読ですね。JSiSE論文誌、なかなかやるな、です。

こういう空を飛んでいるようなレビューを読んでしまうと、今自分がやっている研究が地べたを這っているような気持ちに襲われるというネガティブな効果もあるのですが、まあそれでも、地道に進めていきましょう。

あと、伊東幸宏さんの巻頭言「e-Learningと大学教育の質の転換」もいいです。

e-LearningやCSCLの先進的実践校の先生にお話をうかがうと、コンテンツの作成やメンターの雇用、メンターの指導などを考えると、教員の負荷や経済コストは減るどころかむしろ大きくなっているという。しかし教育の効果という面では確実に向上していると思われる。

修士の研究指導

2006年度から大学院人間科学研究科が再編成されるという話だ。前任校では修士課程の指導をしていたので、ここに移ってからすぐにではないにしても、マスターを指導するようになると思っていた。しかし、かなりベテランの教員でもここではマスターを受け持っていない人がけっこういる(おそらく博士号の取得が条件になっている)。そうした状況だったのが、2006年度から修士の研究指導を拡張するようだ。研究室を運営するのに大学院生の存在は欠かせないので、たいへんうれしいことだ。ただ、その際、資格審査がありますと明記されている。