KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

北陸三県教育工学研究会

 福井大学で開かれている北陸三県教育工学研究会に参加している。この研究会は、富山、石川、福井の三県で持ちまわりで、年一回、大会を二月か三月に開いているものだ。

 発表内容は、現場の先生による実践研究が多い。こうした発表は、特色があり工夫がなされているという意味で、聞き応えがあり、面白い。たとえば、ピカチュウというキャラクターとストーリーを使って、繰り下がりのある引き算の訓練を行うという小学一年生の授業実践など。子供たちが本当に夢中になって勉強に取り組んでいる様子が生き生きと伝わってくる。

 しかし、そうした発表のプレゼンテーション技術はどうかというとまだまだだ。せっかく面白い実践をしているのにもったいないと思うこともしばしばだ。つい先日、三年生の研究発表会を見たせいかもしれないが、比較してみれば、大学三年生のプレゼンの方が明らかに良い。三年生の場合はそういう訓練をしているからにほかならないのだが、そうしてみると、現場の先生にもプレゼンの仕方を訓練するべきかもしれない。たとえばOHPシートの文字を大きくすることなどはすぐにでも改善できるはずだ。OHPシートを12ポイントの文章でくだくだと書いている人はまだけっこういたりするので、まるで化石を発見したように驚く。

 来年の大会は富山で開かれる予定なので、「効果的なプレゼンの仕方」というテーマで講習会を開いてみるというのもいいかもしれない、と思ったりする。魚を与えるよりも魚の釣り方を教えるほうが長期的には実りがある。