KogoLab Research & Review

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空メール送金ボタン

空メールボタンが定額(少額)送金ボタンにならないかと思っている

  • 掲示板のゆうこさんの発言(99.4.9)より

 そういえば、元祖ハイパーテキスト発案者のテッド・ネルソンはその著書『リテラリーマシン』(アスキー, 1994)の中ですでに著作権料を徴収するシステムについて書いている。

出版者は、標準著作権料率(たとえば1バイトにつき1セントの千分の一)に合意しなければならない。読者もシステムを利用する費用の一部として、これらの著作権料を自動的に数セント支払うことになる。(182ページ)

著作権保持者は自動的に著者に著作権料を得るため<どんな著作物も、いちいち許可を得ずに引用できる。>出版契約の一部に、「私は他人が私の文書にリンクを付けたり、窓を付けたりすることに合意します」という規定を設ければよい。ネットワークのなかで出版するなら、自分の文書がどのようにも引用されることを受け入れることが必要だ。何かを出版したら、だれでもそれを引用できる。その代わり、直接読まれようと、引用されて読まれようと、つねに自動的に著作権料が得られるわけだ。実に公平ではないか。(184ページ)

 とはいえ、ネルソンが構想したザナドゥ・システムはまだ実現していない。

 ところで、昨日のテレビ「特命リサーチ200X」での「サブマリン特許」の話は面白かった。アメリカの特許が非公開制であり、かつ審査期限がないことを利用して、古い特許を引っぱり出してきて、日本や外国の会社に特許料を支払えというもの。その一例として「自動生産システム」だったかな、オートメーションの特許の例をあげていた。近代的な工場でオートメーションを使っていないところはないので、泣く泣く巨額の特許料を支払ったという。

 テッド・ネルソンが「ハイパーテキスト」を特許出願していなくて良かったなあ、と思う。(していたりして)