今日(99.5.13)の日本経済新聞に、先週インタビューを受けた内容が載っているよ。タイトルは「大学で増える日本語授業/表現力低下に歯止め」。
——ああ、インタビューというよりも、君がコーヒーをサービスしていたやつだね。しかし記事になるのが速い。話をしてからちょうど一週間で記事になっている。
うん。それについては逆インタビューしたんだけれど、新聞記者っていうのはデータさえつかんでいれば書くのはものすごく速いらしいよ。文体もひねったものはないし、重要なことがらから書いていくという強力な原則が決まっているので、慣れれば速く書けるとのことだ。
——記事の内容は?
富山大学の「言語表現」と高知大学の「日本語表現法」の実践例が紹介されていて、それが中心だね。
——あなたの「日記を書く」授業は紹介されているの?
いや、さすがにボツになったようだ。一応話してはおいたのだけれど。
——ひょっとして冗談だと思われたか。
かもね。この記事によると、「最高学府の学生が日本語を勉強しなければならないなんて」と嘆くベテラン教師がいるようだ。
——「最高学府」なんてのはもう死語だぜ。英語でもhigher educationであってhighestじゃない。アメリカの大学の多くでフレッシュマン・コンポジション(新入生向け作文教育)をきっちりやっていることを知らないんだろうね。
学生の日本語能力を嘆いているベテラン教師に限って、話はだらだらと長く、意味不明、書いたものも要領を得ないし、しかも締め切りは必ず破る。そんな人が多いよ。それから、電子メールが使えないことね。今や光速の情報交換と意思決定が必要なのだ。それは大学でも同じことだと思うんだけど。
——「大学往来」のidaさんも書いていたけど、ディベートが流行っているね。記事の写真はディベートの様子のようだ。
僕はあまりディベートは好きじゃない。松本道弘さんはすごいと思うけど。ディベートはしゃべる方よりも審査員が大変なんだよ。論理の展開やデータの使い方を冷静にチェックする仕事は訓練された人じゃないとできない。
——記事の中には6月5日から6日に倉敷で開かれる大学教育学会のことも書かれているね。
ああ、そうだ。私もそれに参加するんだ。それで6月5日(土)の夜に「倉敷オフ」をやりませんかという話がある。興味のある人は、長谷川さんが掲示板を提供してくれたので、そこに連絡を。
——とかいって、実はオフをしたくて倉敷に行くんじゃないの?
ははは。そうだこの前のおやつオフの写真ができたので、見る?