KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

あがらないために

——明日は倉敷に出張だね。

倉敷芸術科学大学で開かれる大学教育学会で発表してくる。「表現科目授業実践の共有化と流通を教育工学から考える」というタイトルで、富山大学の言語表現科目について話す予定。パネラーとして、他に高知大学の吉倉さん、桜美林大学の荒木さんが話す。「理科系の作文技術」(中公新書, 1981)で有名な木下是雄先生も来られるそうだ。ちょっと緊張。

——緊張するタマか。

するって。もう心臓バクバク。

——信じないね。

そう言われることが多いんだけど、本当に緊張して、あがる。これは直らないね。その代わり、何回も話しているうちに、自分がどれくらい緊張しているかということをモニターできるようになった。これは訓練すればできることだ。あがりを示すものは、声が高くなることと早口になることだ。これは自分でモニターできる。だからそれを感じたら、声を低くして、ゆっくりしゃべるようにすればいい。そうすれば聞いている人はあがっているということに気がつかない。それだけでいいんだ。自分があがっているということを自覚するかどうかは問題ではない。自分があがっていることに敏感になると、かえってそれでパニックになりやすい。そうではなくて、冷静にモニターして、修正するようにすればいいんだ。

——人間は妙なところで緊張するからやっかいな生き物だな。自意識なんてものがあるからダメなんだよ。

あ、そうだ木下先生に会ったら、サインもらわなくっちゃ。ちょっとよごれているけど「理科系の作文技術」を持っていこう。

——おい。