やあ、ビショップ。元気かい。
……さてはテレビで「エイリアン3」を観たな。わしはアンドロイドじゃないぞ、リプリー。
ははは。やっぱり映画館で観た方がいいね。どうもCMが。
——so-netにWebページを開いたと思ったら、何を書いているんだ?
出張に出たときにインターネットにつなげるプロバイダとしてso-netの一番安いプランにはいっていたんだけど、最近Webページがタダで開けるようになったらしい。それでso-netの気が変わらないうちにとりあえず開いてみた。
——で、エスペラントで書いているわけか?
何か変わったサイトにしたいな、と思って考えていたんだけど、あまりいいネタが浮かばない。それで書いたり消したりしているうちにエスペラントが出てきた。
——それにしても君のサイトはどれも役に立たないことでは天下一品だな。全文エスペラントのWebサイトなんか読みに来る人はいないだろう。しかも…
日記! 実に役に立たない。まあ「無用の用」というやつだ。ページのタイトルは「Chiharu en Esperanto」とした。「エスペラントでちはる」というような意味だ。
——なんじゃそりゃ?
もしよかったら読んで下さい。
——来るわきゃないだろう。日本でエスペラントが読めて、インターネットをしていて、しかもこのページを読んでいる人といえば、約3人しかいないんだからな。まあ推測の人数だが。
でも、何の宣伝もしないでそっとメニューのページに項目をつけ加えてリンクを張っておいたのね。そしたらカウンターが10程回った。
——それは多すぎるな。まあ、一度見てみてそれきりの人が多いと思うが。
そう言われるとだんだん寂しくなってきたよ。まあ、ちょっと書いてみるつもり。毎日は書けないけれど、週一回くらいなら何か書けそう。
——それは「多次元尺度」の翻訳か?
いや、翻訳は大変なのでやらない。最初からエスペラントで書く。内容も別物だ。まあ同じ人間が書いているので似たようなものにはなると思うけど。でも、意外に、使う言語が違うと、内容も色合いの違ったものになるんじゃないだろうか。そんなところが面白いかなと思う。
——エスペラントのWeb日記か。日本で最初だな。いや、世界でも初めてかもしれない。
なまかじりのインテリが「エスペラントは失敗に終わった」などと本や雑誌にいまだに書く人が絶えない。エスペラントでWeb日記を書いている人がいることを知れば、事実に反することはなかなか書けないだろう。
——まあ、そういう無知な人は、インターネットなんかやっていないと思うけどね。
まあ、生きている言葉だというのがアピールできればいいのさ。この日記を読みたいためにエスペラントを始めました、なんて人が出てくれば最高。
——それはあまり期待しない方が…。