KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

私語を阻止する方法

——6/17の掲示板で野猿さんが「私語を防止する方法」を寄せてくれているね:

学生が私語を始めたら、教師が「黙る」。完黙。林マスミの如く。

「身じろぎもせず、ただ涙をこぼす〜だけ〜」ならさらによいです。そうすると生徒は、「次に何を言うんだろう?」と聞き耳を立ててくれることでしょう。

つか、私が大学に入って何に感動したって、500人教室でもまったく静かに授業が行われていたということです。「授業中に私語が聞こえるような大学は、学生のレベルが低い」と喧嘩を売ってみるのもよいかもしれません。(その後どうなっても知りません)

教師が黙るという方法をきのう試してみた。

——へえ、どうだった。

誰一人として口を開いている人はいないという状況にはならなかったが、かなりいい線までいったよ。でも私が黙ってからどれくらい時間がたったかな。2-3分だっただろうか。かなり長い時間のように感じられたね。でも教師が黙るという方法は効果があることが分かった。私語がうるさいなと感じるときにはこの方略は使えそうだ。話しくたびれたときに、休む時間にもちょうどいいし。

ちょうど「行動分析学」のテーマなんだけど、これを解釈するとどうなるかな。

学生が私語をする→教師が黙る→私語をやめる

ということで、教師が黙ることが嫌子(ある行動をしなくなるときに与えられているもの)になっている。もっと正確にすると:

学生が私語をする→教師が黙る→部屋が静かになる→私語をすると目立つ→私語をやめる

ということで、静かな中で私語をして目立つことが嫌子として働いているといえる。

——にわか行動分析家だけに、なんか怪しい。

しかし、黙り作戦はいたちごっこになる危険性もはらんでいる。黙っていた教師が話し出したとたん私語を始めるというような学生もいるだろう。そう考えると、もっといい方法は、学生にノートを取るように指示することだ。ノートを取りながら私語をするのはかなり難しい。同時にはできない別の行動をとらせることによって私語を阻止するわけだ。

——でも半分以上の学生はノートを取っていないし、ノートさえ持ってきていないんじゃないか。

そういえばそうだな。来年からはノートの取り方をちゃんと指導するようにしよう。

——それだけじゃなくて、ノートを取ると何かいいこと(好子)があるようにしなくちゃダメだよ。

なるほど、ノートを見せてもらって成績ポイントに加算するか。

——何百人ものノートを見るのは大変だけどね。今日の授業のまとめを書いてもらうだけでもいい。そのためにはノートが参考になるから。

今も質問を紙に書いてもらっているんだけど。

——授業のごく一部を聞くだけでも、ひとつやふたつの質問は考えられるから、みんなノートを取らないんじゃないかな。授業全体を理解しないと作り出せないいい質問もあるが、安直な質問は作ろうと思えばいくらでも作れる。

うーむ。