KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

子供は水たまりが好き

 子供っていうのは、どうして泥水遊びが好きなんだろう。少し暖かくなったので、散歩に連れていこうとすると、散歩よりも砂遊びの方がいいという。まだ融けずに残っている雪があるので、そこらじゅうに水たまりがある。乾いたところで砂遊びをするのではなく、水たまりのあたりを選んで泥水遊びをするのだ。ぐちゃぐちゃになった泥をすくってはバケツに入れたりして遊んでいる。

 という私も子供の頃はぐちゃぐちゃした遊びが好きだったような気がする。その頃はあまり舗装や排水が整備されていなかったので、ちょっと雨が降るとそこら中に水たまりができた。とりわけ私の住んでいた江東ゼロメートル地帯では、台風が来ると毎度床下浸水をしていた。下水がまだ整備されていなかったからだろう。

 大雨が降った後は、海のようになった原っぱを、長靴を履いて探検するのが楽しみだった。深さはそれほどないので、長靴で歩き回ることができる。そんなことを一日中していた。巨大な水たまりの真ん中に、ぼーっとして立っているのが好きだった。今から考えると、なんであんなことが楽しかったのかよくわからない。でも、そのときは確かに楽しかった。子供は水たまりが好きなのだ。