KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

福井大学で心理学の集中講義

 4月2〜4日(日〜火)の日程で、福井大学教育学部で集中講義をやってきた。本来は3月にやる予定のものだったのだが、日程の都合がつかず新年度にずれこんだという珍しいケース。受講生は1年生と2年生の混成で、さらには4年生も混ざっているパターンで23-4人。科目名は「学びの認知科学」と「人間情報処理」(←だったか?)というものだが、内容は心理学の入門を幅広く、行動分析学から知覚・認知、社会心理学、臨床心理学までトピックを扱った。

 トピックを扱う前に必ずデモンストレーションか実験実習を行ったので、飽きずに参加してもらえたようだ。3日間の集中講義は、ずっと顔を合わせているので、ワンパターンの進め方だと、途中で飽きてしまうということがよくある。もちろん話の内容そのものがすごく面白い場合は別だが、私はまだ話だけで受講生を飽きさせないという自信がない。

 教材は、今年度の高岡法科大と富山大でおこなう心理学のテキストが印刷中なので、それをプリントしたものを使った。G3ノートと液晶プロジェクターを持参して、説明用のスライドを投影しながら授業を進めた。成績は、テストをせず、毎日、午前と午後に一回ずつ提出してもらった「質問書」によってつけた。質問書は選択して、適宜回答していった。

 まだ風邪が完治していないので、長く話を続けると咳が出てくる。水を飲みながら話をしたのだが、それでも苦しいので、不十分な説明で終わってしまう部分もあった。ちょっと心残り。やはり体調は万全にして集中講義に臨まなくてはいけない。

 いつもの授業評価シートを使って評価してもらう。記述式の欄を見た限りでは、「おもしろかった」「また来て欲しい」という感想が多かったのでほっとする。その一方で、「心理学を広く浅くやった感じ。もっと突っ込んで欲しかった」という感想もあった。おそらく4年生の感想だろう。確かに一度入門の心理学を受けた学生にとっては一部話題の重なるところがあり、それならばもっと深いことを学びたかったということもあったかもしれない。

 1年生から4年生までの混成クラスでは、ターゲットをどこに絞るかということは難しい問題だ。解決策は、基礎的でありながら最先端のことを深くわかりやすく教える、ということになるだろう。困難なことではあるが。