KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

異動はペイするか

後期合格者確定のため臨時教授会。そのときに3月末で転出する人の紹介があった。教育学、教育心理、障害児教育の3人。教育学部としては中核の領域から転出。いいのか? メイン領域の人材が出ていくってことは、ちょっとまずいんじゃないの?

転出する人は当然のことだが、どこか才能と能力を持っている。そうでなければ外から引っ張られないだろうし。だから、残る方としては心中複雑である。

人材の流動化を盛んにしよう、などということが声高に主張されるけれども、それでいいのかな。全部が全部そうはいいきれないだろう。才能と能力の人は流動化して、各地でいい仕事をしていくのがいいと思う。動くことで、どんどんと能力が開花していくようなケースだ。でも、そうではない人たち(私を含めて過半数の人はそうだ)は別に流動化しようがしまいが、大勢に影響はないのだ。

むしろ、動くことで犠牲を払うことになり(家族など)、全体の効率としてはペイしない。能力のある人が動くことでさらにいい仕事をすれば、動くためにかかるコストがペイできるわけだが、そうでない人の場合は全体として赤字になる場合がほとんどだ。むしろ、そういう人たちはじっくりとその現場に腰を落ち着けて仕事をしていく方がいいのではないか。それこそが停滞の原因になるのだといわれるけれども、そういう人はどこにいっても停滞する確率が高いだろう。

とすれば、その場所でエキスパタイズして、なんらかの貢献をするということが一番妥当な道のような気がするのだ。もちろん本人が動くことを希望している場合は、それが一番の道だけれども。