KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

『犯罪者プロファイリング』

3月21日(水)の日記で、北大路書房刊の『目撃証言の研究』の紹介をしました。そのときに、「10年以上が経過した原稿が今、日の目を見た」と書いたのですが、これは読みようによっては、出版社が長い間原稿を放っておいたとも読むことができるかもしれません。しかし、そうではないのですよ。もしそういう誤解を与えたとしたら、北大路書房さんに申し訳ないので、書いておきます。

むしろ、話は逆で、この本は最初は別の出版社からでる予定だったのがそのままになってしまったところを(その間の事情はよく知らない)、北大路書房さんが出版を快く引き受けてくださったという経緯がありました。

「目撃証言」は心理学に密接に関わる問題だということだが、それに並んで「犯罪捜査」もまた心理学が関与することで成果を上げられる領域だ。

同じく北大路書房から出ている『犯罪者プロファイリング』(2000年、2200円)という本は、イギリス型のプロファイリング(リバプール方式)についての実像を詳しく教えてくれる。それは、映画やテレビが誇張するような、天才的な洞察力をあてにするものではなく、地道で科学的なステップを踏んだものであるということを明らかにしてくれる。

私は、法学系の学生さんの授業で心理学をもっていたとき、犯罪心理学について話して欲しいというリクエストをもらった。そのときに話した内容のネタ本がこの本であった。