KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

自分用にカスタマイズした高等教育

AERA』の4月16日号に、飯吉透さん(カーネギー財団)の「大学IT革命」という記事。

アメリカの大学でのオンライン遠隔教育の進展を紹介している。

「気に入らない教師のつまらない講義を無理やり受けさせられる」ということがなくなる。

「自分専用にカスタマイズした高等教育が受けられる時代」が、到来しつつある。

また、

超人気講座を持っている教員は、フリーエージェント(FA)制を主張し、どこの大学にも所属しないで、自分のオンライン講座を各大学相手に「競売」に出すことすら可能だ。

とも。

アメリカンスタンダードが早晩日本の大学にも波及することを見越して、さて、普通の教員は何をするべきか。それはユニークで面白いコース内容を書いていく以外にはないのではないか。それをオンライン遠隔教育に載せてくれる専任スタッフはいる(はず)。となれば独自の価値あるコースを作っていく以外には教員の仕事はないのだろう。

あまりにも単純? 基本は常に単純だ。

また、Yahoo!ニュースは、MITがOpenCourseWareというプロジェクトで無料のオンラインコースを提供することを報じていた。

2年間は500のコースを提供し、最終的には2000のコースとなる。その理念は「知識は共有するものだ」ということにある。ただしコースの課題をこなしてもMITの単位としては認定されない。ちなみに、MITの学生の年間支払額は約320万円。(要約)

人は(ほとんど)変わらないが、テクノロジーは後戻りしない。ただ進んでいくだけだ。「知識は金になる」という時代にあって「知識は共有するものだ」ということを実践する勢力がある。

さまざまな次元でストーリーが展開している。