KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

教育工学会2日目

教育工学会2日目。今日も雨。途中どーんという落雷がきこえた。

高等教育の課題研究でPSIの発表をした。坂元昂さんや美馬のゆりさんから的確なコメントをもらい、気をよくする。

以下メモ。

コメントカードシステムという、ケータイから掲示板に投稿するシステム。授業中にリアルタイムで全学生の投稿を受け付けることができる。こうした場合のポイントは、大量の投稿をどうさばくかで決まるが、このシステムでは、キーワードで検索してすぐに一覧できるようになっている。それにしても、今の学生が、ケータイのテンキーで400字を2分間で打ち込むというのに驚く。

私はあまりケータイは使う気がしないけれども、このシステムはPDAでもパソコンでもOKなので、パソコンルームやノートパソコン持ち込みならすぐにでも使える。使ってみたいと思わせる。

使い方の一例(西之園さんの助言)として、「マルチメディア」を200字で定義せよという課題を出して、全員から投稿を受け付けたあと、「デジタル」を含んでいる人は何人、「双方向」を含んでいる人は何人、とやりながら、検討していく。マルチメディアの定義を教員が提示するよりも効果的である。

全体シンポジウムは、テーマも広かったし、話題提供者もベテラン。私の質問は誤爆気味。「総合学習?いいかげんにせい」という意見。もっと丁寧に言えば、自由度の高い政策を打ち出したなら、その成果を判定するという困難な仕事まで請け負うのが責任というものだ、という意見。

司会の力は大きい。意見を羅列するだけではだめ。すべての意見がすばらしいわけではない(意見を言うことは大切だ)。司会の仕事は、意見の評価をすることではない。意見や質問を言うものとしては、司会に評価されることを望んでしているわけではないのだから(むしろ余計)。司会の仕事は対立点を明確にすること。これにつきる。しかし、対立点を明確にしないことこそが日本の美徳なだけに困難な仕事ではある。

何の調査か忘れたが、「その科目が好きなのは、よくわかるから」、「その科目が嫌いなのは、わからないから」という結果。当たり前のことかもしれないが、わかる授業をすることこそが解決の第一歩だということに確信を与えてくれた。