マウスは左手で持つようになっているというのは初耳だ。
初耳だが、なるほどと思うこともある。マウスを左手で操作するようにすれば、空いている右手でメモを取ることができる(右利きの場合。以下同じ)。
会社勤めをするようになって始めに覚えたことは、電話は左手で取る、ということだった。受話器を左手で取れば、右手でメモを取ることができる。「あ、ちょっとお待ちください。メモを取りますから」といいながら、受話器を右手から左手に持ち替え、ペンを探しているようでは事務員失格なのである。正しい事務員は、初めから受話器を左手で取り、右手にはペンを握っているのだ。この習慣は、今に至るまで続いている。ちなみに電話はベル3回以内で出るというのも、このときしつけられた習慣である。
だからマウスを左手で操作するとしても、少しもおかしいことはない。グローブだって左手にはめているではないか。マウスを動かしながら、右手でちょこちょことタイプすることだってできる。
そう思って、さっそくマウスを左手で操作してみたが、やはりぎこちないのでやめた。なにごとも練習が必要である。