KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

注目しないと無視することの違い

注目しないと無視することの違いが気になっていたのだが、簡単なことだった。

無視するというのは、相手の存在(あるいは人格)を認めないことだ。注目しないというのは、相手の存在(人格)を認めた上で、その中の特定の行為を無視し、別の行為を認めるということだ。ここで、すべての行為を無視すると、存在を認めないことに等しくなる。

行動分析学では、特定の行動を消去しようとすると、相手はバーストすることがあることを予測する。しかし、バーストが起きても続けて消去すればいつかなくなる、と教える。一見よさそうだが、それは学習性無力感を獲得させたということもできる。その結果、問題行動は起こらなくなるかもしれないが、他の行動も起こらなくなり、無気力な状態が続く。

問題行動の消去には、別の適切な行動の強化がセットになっていなくてはまずいのではないか。 そうでないと「存在の無視」と相手は受け取り、両者の関係は一気に悪くなる。