KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

日本心理学会大会@東大2日目

日本心理学会大会@東大、2日目。今日もよく晴れたが、昨日ほどの蒸し暑さではない。午後から参加。

人間力」の公開シンポジウム。

市川さん、奈須さんの発表までを聞く。人間力というのは、健全な生活をしている一般市民をモデルにしようということらしい。まっとうだが、そこまでさかのぼるかという感じ。であれば、アドラー心理学は、いまそれを実現するためにはどうすればいいのかという運動をしていることになるだろう。

総合学習の時間をたくさん取った学校の生徒の大学進学率が有意に高いというのは、印象的。何か怪しいという点も含めて。牛を飼うというような総合学習は、冷笑されるかもしれないが、えさ代は学級で出さなくてはならないというような切迫した状況から、算数が深く理解できるようになるという例も印象的。何か怪しいという点も含めて。

人間力」を途中で抜けて、「仕事場での学習」の小講演。

エリクソンの「エキスパート10年説」というのがあるそうだ。「5000時間仮説」の出典を知っていれば教えてほしいと思ったが、聞きそびれてしまった。仕事場学習(workplace learning)の知見がeLearningに示唆するものはありますか、という質問をした。 リアリティのある仕事場学習をeLearningでシミュレートするのはコストがかかりそうな予感がする。

eLearningのワークショップ。

話題提供で出番。iBookとプロジェクタとの相性が悪かったらしく、久しぶりにiBookがハングしたので焦る。結局再起動でうまくいったのだが、あの再起動の時間は本当に心臓に悪いな。ああいうときは、なんかしゃべろうとせずに、黙って待ち続ける方がいいのかもしれない。次のアルバートさんの時も、再起動のはめになったのだけれども、彼は落ち着いて待ち続けていた。

コメンテイターとフロアからたくさんの質問を受けた。もし、これが実験システムであったとしたら、なんとでも答えることができたろうが、実際に多くの学生を抱えて実働しているシステムなのである。答えにくいところもあるし、単純な楽観論を展開できるわけでもない。しかし、その答えにくさそのものが、実践そのものの性格なのではないか、なんてことを考えていた。しかし、今も重苦しい気持ち。明日は、もっと晴れ晴れとプレゼンしたいよ。