KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

日本は「非学歴社会」

毎日インタラクティブ中原淳さんの記事「eラーニング:日本の大学の弱点は」から:

 米国の高等教育の需要が高いのは、米国が超学歴社会だからだ。高卒の年収が2万6677ドル、学士が1.9倍の5万623ドル、修士が2.4倍の6万3592ドル、博士が8万5675ドル、最も高い専門職学位の医学部、法学部、ビジネススクールを出た人が10万1375ドルと差が大きい。

 日本は、一般に学歴社会といわれる。しかし、実は世界的に考えると、学んでも得をしない社会「非学歴社会」と言える。高卒男子と大卒男子の給与差は1.28倍しかなく、その比率は世界で最も低い。

ふーむ、アメリカの高卒と大卒の年収差は2倍近いのか。すごいな。日本の大学進学率はH16で、42.4%(短大除く)の過去最高とはいえ、アメリカでは50%を越えているそうだから、給与差が少ないのは、大卒が多すぎるからというわけでもないようだ。

小塩隆士『教育を経済学で考える』では、教育投資というのは自分の不確実性に投資する(たとえば英語ができないことが見えていれば英語の専門教育を受けようとは思わない)という視点が斬新だったが、アメリカでは逆に年収アップという確実性に投資するということなんだろう。だから、実効性のある教育サービスを要求する。日本では、大学で巡り合わせのようなものに出会ったらハッピー、もし出会わなくてもそれはそれでOK、と。