KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

成果主義ではなく努力主義

『ビジネス・レーバー・トレンド』2005年3月号は「成果主義」の特集。処遇を決める原理として次の4つがあるそうだ。

  • 1. 平等(equality)の原則:あらゆる区別を不問にする。「悪平等」。
  • 2. 必要性(need)の原則:個人の必要に応じて報酬分配を決める。扶養手当や、年齢給。
  • 3. 衡平(equity)の原則:個人の貢献に見合った分配。成果主義
  • 4. 努力(effort)の原則:本人にきせられる努力だけに応じて分配される。

佐藤俊樹『不平等社会日本』の調査では、均等分配(6%)、必要性分配(9%)に比較して、貢献分配(男30%、女16%)と努力分配(男51%、女62%)を理想の原理として選ぶ人が多いことが明らかにされている。このことから、日本では「努力主義」が処遇法として好まれるという。

こんなことに興味を持っているのも、教育評価の時にも、こうした傾向はでているかなあと思うから。努力を評価してほしいと思う人はかなりたくさんいるような気がする。一度調査してみようかな。

  • 1. 平等評価:全員がAなど、全員が同じ評価。
  • 2. 必要性評価:その人が成績をどれくらい必要としているかで決める。「卒業にあと2単位足りないんです!」
  • 3. 実績評価:目に見える形での実績(テスト、パフォーマンス)で成績を決める。
  • 4. 努力評価:その人がどれほど努力したかということだけで成績を決める。「ちゃんと出席しました」「授業はほとんどでませんでしたが、このレポートを読んでください」