- 作者: 梅田望夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/02/07
- メディア: 新書
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ネットのこちら側からあちら側へのシフトが起こりつつあることを、グーグル社を取り上げて分析する。グーグルの強みは博士号を持つような人が泥臭いオペレーションの仕事を必死にやることだ。そこにすごみがある。そうであるからアイデアの起案自体は評価されない。アイデア自体は困難なものを含んでいるから、それを実現して初めて評価される。情報の共有も徹底している。すべてをオープンにする。会社が5000人規模になっても完全に情報を共有する。そうすると自然に情報が淘汰されていくという。
この本自体の書かれ方もおもしろかった。著者は自分の勉強のプロセスをブログで公開し、そのことによってバーチャル研究室と呼べるものを作ってきた。それを材料として5週間で一気に書かれたものだ。5週間ベストを尽くし、それでもまとまらなければ仕方ないと腹をくくったという。
オープンコースウエア(OCW)についても少し言及があった。講義内容を公開するだけではだめで、科目ごとの学習コミュニティを作らなければ意味がないだろうと。