KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

岩下修『自学のシステムづくり』

自学のシステムづくり (自学能力を鍛える)

自学のシステムづくり (自学能力を鍛える)

著者は方眼ノートを使って生徒が自分で自主学習してくるようなシステムを実践している。その原則は:

  • 1日1ページ。日付をつける。1つ1つの作業にテーマを書き、番号をつける。1ページできなかったときは、翌日続きを書き、空白を作らない。自学帳へはその日のうちに赤ペンを入れる。一冊30秒で赤ペンをいれる。

自学のテーマはメニューの中から選ぶ。

Aメニューは、思考と意欲を引き出すような活動で、授業で言ったこと、授業で言いたかったこと、授業でわかったこと、発見したこと、○○と○○の対比、イメージマップ作りなどなど。

Bメニューは、知的な喜びを引き出すドリルで、好きな漢字、○画の漢字、四字熟語、今日のことわざ、紹介したい本、文章題づくりなどなど。

Cメニューは、自己評価とツーウェイを促すもので、今日の自学を振り返る、今日の自学で一番見て欲しいところ、私の自学のルール、明日の自学の計画、自学帳ナンバー○を振り返るなどだ。

これはすごいやり方だ。ポイントは1日1ページで、その中を自分が自由に編集できることだろう。実例を見ていると生徒が楽しそうにやっている姿が浮かんでくる。もうひとつは、著者が「赤ペンは自学の原動力」というように赤ペンのフィードバックだろう。そして、「自学帳を使い込んでいくと、自分の大切なノートという意識が生まれてくる」ということだ。同時にそれは、教員の生徒への指導がどうだったかというデータベースにもなっている。

うーん、すごい。何がすごいって、この「自学帳」を私自身が作りたくなっているところがすごい。