マーティン・セリグマン『世界でひとつだけの幸せ』

世界でひとつだけの幸せ―ポジティブ心理学が教えてくれる満ち足りた人生

• 「幸福は遊びからよりも親切な行為からのほうが手に入れやすいのでしょうか」

• 日本での満足感の低さは、中国、インド、ナイジェリアといった、予想以上に高い生活満足感をもつ貧しい国々とあわせて考えると、なおさら理解不能だ。こういったデータは、幸福は必ずしも金で買えるものではないことをあらわしている。

• しかし、この理論は誤りであることがわかってきた。むしろその正反対だった。怒りをあらわすことが、新たな心臓病や新たな怒りを生むのである。

• 暴走族とバレリーナ、行為そのものはずいぶん違っているが、両者ともに充足感の心理的要素については驚くほど似た発言をしている。ここにその要素を示そう。
  • その任務は困難であり技能が必要である
  • 集中できる
  • はっきりしたゴールがある
  • すぐにフィードバックが得られる
  • たやすく深くかかわれる
  • コントロールする感覚がある
  • 自己意識が消滅する
  • 時間が停止する

• 人は仕事をどうまとめあげていくのだろうか。学者たちは「仕事の方向性」を、任務、経歴、そして天職の三つと定義している。あなたは給料をもらうために「任務」を遂行する。……一方、「経歴」は、自分への十分な投資を必要とする。……「天職」とは、自分自身のために情熱を傾けて献身する仕事のことである。