KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

ドン・タプスコット『ウィキノミクス』

ウィキノミクス

ウィキノミクス

オープン化とコラボレーションをインターネットが可能にしたことによって何が可能になるか。

  • オープンにしたほうが信頼が得やすく、信頼とコミュニティがあれば人びとは繰り返しサイトを訪れてくれるという認識がウェブ企業に広まっている。
  • 「これこそが参加型のアクティブラーニングです。カナダとナイジェリアの先生が参加登録してバーチャルな教室を作り、生徒をグループに分けて研究プロジェクトを行うのです。生徒は、ブログを書いたりイラストをアップロードしたり、クラスウィキを使ってコラボレーションしたりするわけです」
  • ピアリングが機能するためには三つの条件が成立しなければならない。……生産物が情報や文化であること。……全体を小さな部分に分割し、個人が少しずつ、だの部分とは独立に貢献できる形でなければならない。……こうして得られた部品をくみ上げて最終成果物にするコスト(リーダーシップや品質管理を含む)が小さくなければならない。
  • 科学はオープンに保ち、応用を独占すること
  • (ブログを書く理由は)ただ単に、前者メールを送るより、ブログのほうが効率的で透明性が高く、好感がもてるからだというのだ。
  • カリフォルニア州教育省の例では、教科書をオープンソース化することで共有の力を活用し、すぐれた教材を生徒に届けつつ、年間四億ドルもの税金を節約することに成功した。
  • 売上げやサービスから得た利益を、この比率に応じてコミュニティの貢献者に分配するのだ。
  • ベテランの先生は、最初、子どもたちに自由に振る舞わせ、その後、いい行動パターンは定着するように、また良くないパターンは定着しないように、少しずつ介入するものです。すぐれた先生なら、定着させたいパターンが生まれやすいように、上手にタネをまいてもおきます。
  • 非営利のメリットを得る権利を全員(フリーライダーも含む)に与えると、参加に対する障壁を低くすることができる。一方、大きな貢献をしてくれた人に対し、個別に報酬を与える権利を留保しておけば、多大な努力をしてくれた人にきちんと報いることができる。