KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

第11回全国高等学校通信制教育研究会(全通研)研修会

アルカディア市ヶ谷で開催された研修会に助言者として参加してきました。

兵庫県立青雲高校のeラーニングの実践報告は示唆に富むものだった。eラーニングを利用する生徒はまだ全体の5%前後に過ぎないけれども、クリステンセンの『教育×破壊的イノベーション』を読んだ後だけに、この動きが次の流れを作るのだと確信した。

MoodleでLMSを設定し、自分の授業をデジカメで動画収録したもの(固定)を配信する。最も安価で手軽な方法で出発する。コンテンツが問題なのではなくて、その後の学習活動(ノート取り、テスト、フィードバック)が重要なのだ。

必ずしも自分で授業コンテンツを作らなくてもいい。NHK高校講座のストリーミング配信にリンクを貼って、それを受講しなさいと言うだけでも先生の役割は果たしている。そのためには先生自身が高校講座を視聴し、それがその生徒にあった内容であるかどうかを確認する必要があるから、むしろそうするほうが大変な仕事なのだ。ここにいたって、リチャード・ワーマンが示唆してきた「エンサイクロペディア・ブリタニカを暗記する必要はない。教師の仕事は学習者に学習の道案内をすることなのだ」という時代がやってきた。