KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

宝物が眠っている暗い谷を避けてはいけない

第28回日本アドラー心理学会総会(岡山・総社)に参加してきた。アドラー心理学研究会のメンバー3人と一緒に。

他の大会とは違って、研究発表の件数は少ないが、それぞれに時間をたっぷり取っている。テーマは、「愛の質的研究」、「ペスタロッチとアドラー」、「フォイエルバッハーとアドラー」、「スピリチュアルカウンセリングの構造」とディープな内容。

愛とかスピリチュアリティとか、通常科学ではなかなか取り扱いにくいテーマに果敢にチャレンジしていくところがアドラー心理学会らしいところだ。

逆に言えば、通常科学で取り扱いにくいトピックほど、人間にとって重要だってことだ。愛とか、信じることとか、生きることの意味とか、世界の見方とか、家族とか、国家とか、こうしたトピックはみんな扱いにくい。だからこそ意味がある。科学で扱いにくいものを研究の中で避けていたら、宝物が眠っている暗い谷を避けて、明るく照らされた砂漠を探すようなものだ。

来年の2012年の総会は、浜松で開かれることになっている。そのときに、研究会のメンバーが何か貢献できるといいんだけど。