KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

LOST---ひどい世界観のドラマ

映画やドラマの複雑さは、私たちが世界を見る見方を複雑であるようにと、私たちを学習させているのだと思う。それは一概に幸福につながるとはいえないのだが。(id:kogo:20130103)

2012年10月からhuluで見始めた「LOST」全6シーズンの全エピソードを3ヶ月かけて見終わりました(id:kogo:20121011)。

まあ、「ひどい世界観」で作られたドラマです。歪みすぎ。だからドラマなんでしょうけど。こんな感じです:

  • それぞれの家族がぐちゃぐちゃ。夫婦はうまく行っていない。子どもとも何かうまく行っていない。
  • 愛情関係が困難。嫉妬や行き違いが必ず起こる。
  • 銃あるいは暴力で支配される。それを使えば簡単に立場が逆転する。
  • 誰かが隠れて操っている。黒幕がいる。あるいは黒幕がいるという妄想にとらわれている。
  • 登場人物は必ず何かを後悔している。心の傷がある。そしてそれを取り戻そうとしている。
  • 取り戻すための鍵は「愛」だ。だけどそれとて過去の記憶になってしまう。
  • 再生(re-birth)するためのソースはどこかにあると信じている(スピリチュアリティ)。それを守るためには何らかの犠牲が必要だ。

最初に引用したように、これが私たちの「グローバルな世界観」のオーバーな表現です。そして、それをドラマとして鑑賞することによって「再学習」しているのでしょう。でも、この世界観はあくまでも1つの選択肢(それもかなりひどい方の)であることを確認しておきましょう。