KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

つまり、反転授業は、1960年代の「個別化教授システム」の流れをくんでいるということなのです。

FLIT(東京大学・反転学習社会連携講座)第3回公開研究会「学習効果を高める反転授業のデザイン」で登壇して1時間の話題提供をして、その後のパネルディスカッションに参加しました。満員の福武ホールは、熱心な人々で埋まり、私もとても楽しく話をすることができました。

ディスカッションの中で再発見したことがありました。それは、「反転授業」という形式やそこに導入されるデバイスが重要なのではなくて、ただひたすら「インストラクショナルデザイン」が大切なのだということです。なんだそうだったのですね。

山内先生の話によると、アメリカの反転授業の実践では、もし予習ビデオを見てこないときは、そのビデオを授業中に見てもらうのです。一方、きちんと予習ビデオを見てきた生徒は、自分がわからないところを先生に聞いて教えてもらえる。先生の方からみれば、予習ビデオを見てもらうことで、教室内の授業は「個別指導」にあてることができる。これが反転授業の本質です。

つまり、反転授業は、1960年代の「個別化教授システム(PSI=Personalized System of Instruction)」の流れをくんでいるということなのです。一斉授業をもう一度個別化に戻そうという試みなのです。

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