立命館大学の大学行政研究・研修センター主催のシンポジウムに登壇してきました。場所は二条駅のすぐ近くの朱雀キャンパスでした。
テーマは「大学アドミニストレーターxTechnologyを考える」ということで、3人が30分の話題提供をしたあと、50分のパネルディスカッションでした。
話題提供が終わってから20分間の休憩時間の間に質問が集められました。その方法は、Google FormsのQRコードによってスマホから投稿できるようにしたものです。パネルディスプレイではそのようにして集められた質問に答えながら進められました。
下に私宛に寄せられた質問を挙げました。Google Formsを使ったこの方法は良いなと感じました。機会があれば、自分自身の講演でもやってみたいです。
向後 千春 先生へのご質問
- 大学職員がインストラクショナル・デザインの力をつけるにあたっての方法、アイディアについて。教育における破壊的イノベーションがオンラインをきっかけとするように、職員の仕事にどのような破壊的イノベーションがありうるか
- ナノディグリーは社会人を対象としたリカレント教育においても親和性が良いとお話を聞いていて感じたのですがどう思われますか。
- 反転授業の事例はすべての学部の授業で応用することができるものなのでしょうか?
- 従来の一方通行型の授業は、海外の学生にとっては魅力が乏しく、大学のグローバル化、留学生の獲得に取り組むうえで、その足を引っ張る要素になるかと思います。大学のグローバル化や留学生の獲得という視点から考える、日本の大学教育(授業)の問題点について、先生のお考えをお聞きしたいです。
- 既存の教員に対して、反転授業を依頼しても、拒否する者は必ず出てくると思います。そのような方々教壇に立たなくなると思いますか。また、そのような方々はどのような活躍の場があると思いますか。
- 未来の予測として、教室では対面個別指導とチーム学習が行われると言われていましたが、これはゼミに似たようなものと理解してよろしいですか?
- 今後日本において、ナノディグリーが普及することは有り得るのでしょうか?また、ナノディグリーが大学に参入することで、18歳近辺の学生のみならず、社会人の方々もターゲットになり大学側にも利点はあると思ったのですがどうなのでしょうか?
- 職員がインストラクショナルデザイナーとして、教育の面で教員をサポートするためには、どのような知識や技術が必要でしょうか? 向後先生のご専門である、教育工学や教育心理学といった分野における大学院などの学位が必要でしょうか?
- 具体的なアクティブラーニングスタイルとして予習と実習の形式は理解できました。質問ですがそれを大学内で実現していく上で、既存のシステムを壊し全授業を新規の形式に変えることは大規模大学でも可能だとお考えですか?
- FDにおいて、教員の先生の方々の中には何十年も同じ講義をされ、自分のやり方を確立されている方もおられる。そのような先生に時代に合った講義の必要性をどう伝え、改革を促していけばよいか。
- グループワークの授業では、学生のどのような点を見て評価し、どのような試験を行って単位認定を行っているのかが気になりました。
- なぜアメリカのような教育体制が現在の日本において広まらないと思われますか。
- 大学は将来的に個別指導とチーム学習だけが行われるとおっしゃっていましたが、教員から学生への知識の伝達はオンラインだけになるのでしょうか。
- ナノディグリーについて、文系の学問について、世間の需要があると考えますでしょうか?
- 実習制やwebでの予習を行なったことによる学生の参加率の変化や政策の評価の仕方を知りたい
- 大学教授の本質、あるべき姿は何と考えますか。教授は教える専門家ではなく、その学問の専門家です。そのため、伝統的講義に付加価値を置かない学生に対処するのはコンサルタントだけで良いと思います。研究者である教授はそこまでする必要はあるでしょうか。
- 海外事例を含めてお話しいただきましたが、日本は、海外のような変化は押し寄せるのでしょうか。