KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

そこに意識を集中するとかえってうまくいかないことがある

2020年11月27日(金)

ハローフライデイ! 向後です。

今回は「そこに意識を集中するとかえってうまくいかないことがある」という話です。

発端は、テニスでサーブをするときのボールのトスです。
トスって、ただボールを上にあげるだけのことなんですが、やっていくとけっこう難しい。
一定の高さと位置であげることが大切なんですね。
テニスでは、うまくトスがあがらないときはやり直していいことになっています。
ですので、2回のみならず3回、極端なときは4回もあげなおしている人もいます。

うまくトスをあげようとして、そこに意識、というか注意を集中すると
かえってギクシャクしてますますうまくあがらないことがあります。
そうすると、もういいや!ということで、適当なトスでサーブを打ってしまいます。
そうすると、やっぱりいいサーブにはならないのですね。

私もトスのあげかたについて悩んでいました。
で、困ったときのYouTubeということで、トスのあげかたの動画をみまくりました。
トスのあげかただけでたくさんの動画がみつかります。
ボールを指先で持つのか、手のひらで持つのかなどなど、細かい動画がたくさんあります。
動画を見ては、実践してみるのですが、どうもうまくいかない。

で、あるとき一本の動画に出会いました。
その動画では、トスをあげるときは、ここにあげたいという空間の位置を見るだけで、
トスをどうあげるかということには注意を振り向けない、と言っていたのです。
要するに、その位置にボールが来るようにすればいいんだ、と。
これは大転換でした。

試してみると、かなりうまくいく。
考えてみれば、私たちがボールを投げるときは、腕をこうふって、指はこうで、とは考えません。
投げるという動作は一連のものであって、分解して考えると、うまくいかないのです。

もちろんその動作を分析するときは、分解して考えます。
スローモーションにして分析したりします。
それは科学の考え方です。科学は分解していくのが基本です。

しかし、私たちがそれを実践するときは「一体のもの、一連のもの」としてやっているのです。
実践するとは一体のものにすることなのです。
ギクシャクしている間はまだ良い実践にはなっていません。
何度も練習して改善して、一連のものとして動けるようになったとき良い実践になります。

そんなことを考えました。

では、良い週末を!

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ちはる塾メールマガジン(発行者:向後千春)

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