KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

微分系音楽談義

 nackyさんのがくもんにっきで先日書いてみたハウス/テクノ音楽のことが詳しく解説されていた。いやぁ、書いてみるものだなあ。これで一気にツウになってしまったね。ドラムンベース、なんのその。

 nackyさんは、私とハウス/テクノの取り合わせが意外、と鋭く言い当てていたが、その通り私はクラシック少年だったのである。中学高校時代はステレオのスピーカーに向かって菜箸の指揮棒を振っていたのであった。なんか恥ずかしいね。

 クラシックの交響曲ダイナミクスを重視して、その結果「うるさい」と感じるというのは核心をついていると思う。交響曲の作曲家は聴き手の注意を引くということに命を懸けている。したがってBGMには向かない。もしベートーベンの第九でも不用意に流していると、クライマックスで自然に右手が空を指していたりなんかして仕事になりゃしない。

 歳をとってくるとやはりロマン派の交響曲なんかはもうかける気がなくなってくる。どんどん時代をさかのぼってバロック音楽に行き着く。あるいは宗教音楽。枯れた境地。

 交響曲でも例外的にブルックナーなんかは「微分系」といえると思う。本当にシツコイくらいモチーフをただ反復する。私が中学生の頃はブルックナーを聴くというのは、相当マニアだったような気がする。今はずいぶん人気がでているようだけど。やはり時代にあった音楽というのがクラシックにもあるのかもしれない。