KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

ワークショップをシステム論的に見る

[618] Re:ワークショップの成立要件 投稿者:jalsha 投稿日:2004/02/04(Wed) 23:17

慧眼!そうですよ、初心者はいくら多くても8割までですね。それ以上になると、暴走してしまいます。一方、中級者はいくら多くても5割まで。そうでないとマンネリ的な議論になってしまいます。いつもそう理想的にはいかないのですが、長いことやっていると、なんとなく初心者が5割から8割の間になるように安定してくる気がします。お客も知っていますからね。

やはり、そうでしたか。あの、全体が多様でありながら、ひとつのまとまりを持っていると感じる心地よさには何か秘密がある、と思いました。

大学のレクチャーに限界があるのは、「教員vs学生」という図式になってしまうことですね。アシスタントをいれたところで、それは学生から見れば、先生の助太刀という位置づけになってしまいます。唯一ゼミの形式が有効なのは、大学院生のベテランから蝉に入ったばかりという初心者までそろっているからでしょう。

こうしてみてみると、ワークショップを成立させるには、ワークショップ全体をシステム論的に見ることが必要ですね。誰かが役割として、場を盛り上げたり、コントロールしたりするということではなくて、一人一人が相互作用していき、その結果として全体の雰囲気が構築されるような見方を取ることが必要かもしれません。

ワークショップをうまく運営するようなコツというのは蓄積されていると思うのですが、コツ通りにやったからといって必ずしもうまくいくとは限らない。一方で「自己啓発」系のワークショップに見られるようなカリスマが一人で全体を引きずっていくという手法もダメでしょう。まだ未開拓の研究対象がありますね。

これが明らかにできれば、教育工学も大きな一歩を踏み出せそうな気がします。