KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

エミットジャパン『WebCT:大学を変えるeラーニングコミュニティ』

WebCT:大学を変えるeラーニングコミュニティ

WebCT:大学を変えるeラーニングコミュニティ

出版元より献本を受けました。ありがとうございます。

この本では、コース・マネジメント・システム(CMS)の代表格であるWebCTを取り上げています。とくに、WebCTを単独のeラーニングシステムとしてつかうのではなく、集合授業とWebCTとを組み合わせて使う、ハイブリッド(あるいはブレンデッド)型の大学の授業形態を提案しています。

たくさんの大学での実践事例が紹介されていますが、帝京大学でのプログラミング授業を自己学習型で実践した事例は、CMSの良さがうまく出た例です。私自身もMoodleというオープンソースCMSを使った授業を今年度から実践していますが、資料のオンライン配布や、個別のフィードバック、BBSによる討論など、教室内の授業のクオリティを高め、展開するチャンスが広がります。

Chickering & Gamsonの『優れた授業実践のための7つの原則』という冊子はアメリカで広く読まれたそうですが、次のようなことが書かれています。

  • 学生と教員が接する機会を増やす
  • 学生間で協力する機会を増やす
  • 能動的に学習させる手法を使う
  • 素早いフィードバックを与える
  • 学習に要する時間の大切さを強調する
  • 学生に高い期待を伝える
  • 多様な才能と学習方法を尊重する

これらの原則を現実に適用するためにはWebCTなどのツールはこれから役に立っていくと思います。