島井哲志編『ポジティブ心理学』

ポジティブ心理学―21世紀の心理学の可能性

ポジティブ心理学についての概観。セリグマンには人間性心理学からのかなりの批判があったようだ。

• ポジティブ心理学には「希望、知恵、創造性、勇気、（そして）スピリチュアリティ」などのトピックスがあり、この運動に焦点が当たっている。

• 人々の主観的経験を研究する手段として開発されたExperience Sampling Method（経験抽出法）

• フロー理論の重要な概念のひとつにオートテリック・パーソナリティがある。オートテリック・パーソナリティとは、社会的評価や将来の金銭的利益といった外発的な報酬のためではなく、自分が現在行っている行為自体に喜びや楽しさを見出しやすい、つまりフローを経験しやすい性格特性を意味する。

• 人生全体の幸せの総量を大きくしようとすれば、短期的な快の追求はかえって幸せの妨害になることがわかっているからであろう。

• アドラーは、教師や両親の本当の仕事は、子どもたちが自分自身の意思で自主的に活動に取り組むように促すことであり、それによって将来、われわれがそばについて援助の手を差し伸べなくても、彼らが自由に活動できるようにすることだと考えた。