KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

ある専門を通して学ぶということはその領土の地図を持つこと

2021年1月7日(木)

こんにちは! 向後です。

なんでもそうですが、ある専門領域を勉強することは、長くかかり、しばしば退屈なことです。私は、心理学を学ぼうとして大学に入ったのですが、心理学という領域は広大で、ときに「なんでこんなことを覚えなければいけないのか」と感じたのを覚えています。

しかし、今になって振り返ると、それは意味があったことだと思います。それは、1つの領域を一通り学ぶということが、その領域の「地図」を手に入れることに相当するからです。そして、ひとたびひとつの領域の地図を手に入れると、他の領土の地図を獲得するためのスキルを身につけたことになります。

つまり、まったく未知の新しい領域に入って、そこで学ぼうとするときに、すでにその地図を獲得するためのスキルが使えるようになっているということなのですね。それは「学ぶためのコアスキル」と呼ぶべきものです。

広く学ぶことはもちろん大切なことです。学ぶのに価値のあるたくさんのことがまわりにあり、目移りしてしまうほどです。しかし、目移りしてあちこちつまみ食いすることと並行して、ある特定領域を専門として学ぶことは意味があります。その専門領域の歴史、理論、視点、重要なアイデア、研究方法、データの扱い、目指す方向を一通り学ぶことによって、応用できるコアスキルが身につくのです。それはしばしは退屈でつらいこともあるのですけれど。

では、皆さんも良い一日を!

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向後千春メールマガジン(発行者:向後千春 kogo@waseda.jp)

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