KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

対面・オンラインにかかわらず教育場面では物理的距離ではなく交流距離が決定的な要因

2021年4月13日(火)

こんにちは! 向後です。

昨日は通学生のゼミの2回目でした。この回はZoomではなく、所沢キャンパスで対面で行いました。3年生と4年生の顔合わせという意味合いもあります。とはいえ、4年生は就活などにより、参加したのは9人中5人でした。うち1人は、間違えて早稲田キャンパスに行ってしまうというハプニングが。

みんな所沢キャンパスに来るのも相当久しぶりということになります。3年生は9人全員が参加しました。それにしても、新歓コンパができないのは寂しい感じです。

1年ぶりに対面でゼミをやって感じたのは「なんとなく距離が遠い」ということです。同じ教室内にいるにもかかわらず、なんとなく距離感があるのです。もちろん、3年生と対面するのは初めてですので、お互いにシャイな感じはあります。

でも、(マスクをつけながら)話してもらうと、なんとなく距離があります。前回のZoomの方が話がクリアに直接的に聞こえてくるという差を感じました。不思議です。

ムーアという研究者は交流距離理論を提案しています。それは、教育に影響するのは、物理的な距離ではなく、対話の頻度 ・量(Dialog) とコースの構造化の程度 (Structure) によって決まる交流距離だという主張です。対面であろうが、オンラインであろうが、それにかかわらず、教育場面では物理的距離ではなく交流距離が決定的な要因なのです。

そんなことを感じました。

交流距離理論の現代的な再解釈については鈴木克明さんの次の論文が参考になります。

鈴木克明ほか (2020) 交流距離理論の足場かけ総量からの再解釈提案(日本教育工学会2020年秋季全国大会)

https://www.slhtdmc.co.jp/wp-content/uploads/2020/12/2020JSET.pdf

では、みなさんも良い1日を!

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