KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

「論文の書き方」からスタートして現場の研究に至る

2022年2月21日(月)

2月20日(日)に、論文の書き方講座をZoomで開催しました。日本アドラー心理学会の企画です。全部で3回で、それぞれ2時間の内容は次のようになっています。3週間後に第2回を開きます。

第1回 自分の実践を研究にする
第2回 データを集める、整理する、表現する
第3回 実践論文としてまとめる

早稲田大学エクステンションセンターの「おとなの研究を始めよう!/ アクションリサーチ入門」が開講人数(11人)に至らずにキャンセルになってしまいましたので、代わりにこちらの講座が開講できてよかったです。申し込み人数は60人を超えたとのことです。Zoomに参加できなくても、見逃し配信があります。今回参加した人は45人くらいでした。

第1回目の今回は、研究のための文章について実例を取り上げながら2時間の講座を実施しました。この講座は「論文の書き方」と銘打っています。これはなかなかよかったかもしれません。論文を書くためにはそのための研究をしなければならないからです。「研究をしましょう」というところからスタートするよりも具体的に進めることができます。

「季節の中では春がいい。しかし秋もいい。夏も悪くない。また冬もいい」このような文章をエッセイと呼びます。エッセイはものの見方の意外性や新奇性が命といえます。

一方で、「四季の中では春が一番いい。なぜならば……」このような文章を論文と呼びます。論文は文章全体による主張の一貫性(コヒーレンス)こそが命です。そのための文章の組み立て方と表現方法を学びます。

論文の文章を学んでいくことによって、自分が活動している現場の見方そのものが変わっていくことが期待できます。それは、現場を研究者の視点で見ることができるようになるということです。