KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

【ブログ】「手書きの拡張」としてのiPad mini + GoodNotes5

2022年8月5日(金)

7月が終わり、サバティカルの3分の1が過ぎました。この4ヶ月間で何ごとかがなしとげられたとは思えません。しかし、私のまわりではポジティブなできごとがちょいちょい起こっています。ということは、これでいいのかなという感じを持っています。自分自身で何かをなしとげることがなくても、まわりで何かが起こる触媒になれればそれでいいのかなと。

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さて、私が紙のノートやスケジュール帳からiPadに完全移行して1年がたちます。iPadもiPad AirからiPad miniに乗り換えました。iPad miniのいいところは肩掛けポーチに収まることです。これで手帳と同等の持ち運びになりました。

今では、GoodNotes5で作った1日1ページの日誌にすべての手書きメモを書き込みます。内容によって分類する必要はありません。すべて日付順に書いていけばいいのです。内容を確認したいときは、メモ帳と同じで、ページを繰っていけばいいのです。この使い勝手の良さが完全にiPad miniに移行できた要因です。

紙の月間スケジュール帳は最後まで移行できませんでした。種々のカレンダアプリはすぐに開けませんし、ぼんやりこの辺でやりたいなと思っているような予定は書き込みにくいので使っていません。これもGoodNotes5にカレンダーPDFを入れることで解決しました。紙のスケジュール帳をiPad mini上で完全に再現できます。

カレンダーを作ってくれるサイトはたくさんあります。たとえば次のようなサイトでは、月間カレンダーを自分の好みに合わせて生成してくれます。

https://www.pasokoncalendar.com

iPad miniを自分のノートとして使うのは、「手書きのデジタル化」なのでしょうか。私はそう呼ぶよりも「手書きの拡張化」と呼びたいです。それは次のような理由です。

### とりあえず書き出す。書きながら考える。

何か考えようとしたときに、とりあえず書き始めることができる。iPad miniでGoodNotes5を起動しておけば、メモ帳とペンを用意する時間と同等の素早さで書き始めることができる。このとき、考えることというのはつまり書くことなのだと実感できます。私たちは、書くことで考えることを実質化できるのです。

### 書いたことをブロックとして移動したり、コピーできる。

メモとして書いたことはたいていの場合、断片に過ぎません。それでいいのです。しばらくたってそれを見返したときに、「あ、これはあのことと関係がある」と気がつくことがあります。そのときは、その断片をペンで囲んでコピーします。そして関係のある別の断片の近くに貼り付けます。そんなふうにして「断片のつながり」ができていきます。これによって文脈が生まれます。そして、ある程度まとまりのある文章のシナリオとなるのです。

### すべてが手元にあり、必要なら検索できる。

自分が書き残したすべてがこのiPad miniにあるというのは安心感をもたらします。もちろんそのデータはクラウドにも保存されていますので、万一iPad miniが壊れてもデータは安全です。また、手書き文字認識によってキーワードを入れて検索することもできます。もちろんくずし字で書くと認識が厳しいですけれども、ある程度は使い物になります。

### 書いた内容はiPhoneでも、Macでも見ることができる。

データがクラウドにあるおかげで、iPad miniに書いたスケジュールをiPhoneで確認することができます。出先でこれができるのは本当に便利です。同様のことはiMacでもMacBookでもできます。大きな画面で、書いた内容を読みたいときはこうします。

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という感じで、1年たった今、iPad + GoodNotes5は私の生活にすっかり定着しました。そして考えること、記録することを支える基盤となっています。