KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

研究の7ステップモデル

第2回のID研を開いた。参加者は5名。

今年度の研究会では『教育工学を始めよう』を読んでいる。前回は、訳者前書きを読んだだけで終わった。そして今回やっと本文の1章にはいる。しかし、研究の7ステップモデルの2ステップまで進んで終了した。この分では、この一冊読むのに5年くらいかかりそうだ(笑)。

改めてこの本を読んでみて感じたことだが、やはりこの本は教育工学をこれから始めようとしている人には、1章から敷居が高いような気がする。もちろん、原本では、大学院生レベルを対象にしているわけだが、1章からもう実験計画やら分散分析やらの術語が出てくる。いくら詳細な注釈をつけたとしても、厳しいような気がしている。やはり、副読本の登場か。

もっともこの本の重いところは1章だけで、あとはプロポーザルの書き方とか、学会発表の仕方とか、投稿論文の書き方といった手続き的な内容が続く。1章だけは、研究の7ステップモデルというけっこう内容の重いものを手短に伝えようとしている。だからとっつきにくいのだろう。

とすれば、研究の7ステップモデルをコアにして、易しく実践的に解説したものがあれば、便利だろう。それはおそらく、大学3-4年生や修士学生を対象として、教育工学の研究の面白さに引きずり込むものになるのではないか。また、自分が教えるときにも、学ぶときにも役立つような、「自分で実験して知る効率の良い学び方」というような本になるかも知れない。