KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

マンガ教科書

いよいよマンガ教科書の登場です。すでに多くの教科書は、マンガ的な挿絵がふんだんに使われていますが、マンガを使うならこの出版社のように根性を据えて使わないと、マンガに失礼ですぞ。

30日に公表された06年度の教科書検定で、高校生向けの数学2の教科書に本格的な「漫画教科書」が初めて登場した。しかし、ほとんどの漫画のページに検定意見が付き、出版者側は半分ほど削除することになった。
(中略)
ただ、文科省によると、教科書の中身を審査する教科用図書検定調査審議会では、学ぶきっかけとして漫画を使うという手法に肯定的な意見も出たという。文科省は「漫画を使った教科書を頭から否定するつもりはない。ただ、教科書に漫画を使う場合は学習内容に沿っていることが前提だ。この教科書は漫画だけを読んで、教科書部分を読まない可能性もある」と話す。

これまでの学習マンガ研究から、教える内容とマンガがうまく合致していないとその効果は限定的であることがわかっています。その意味で審議会の意見は正論だとは思います。しかし、それを実際にやることはかなり大変なことで、教科書全部をマンガにするくらいの覚悟と人的資源が必要です。そこまでしないとしても、単元の導入としてマンガを使うことで親しみやすさや興味を引き出す効果は認められています。

このマンガ教科書のチャレンジは、新しい形の教科書が広まっていく突破口になるような予感がします。