KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

僕は別に怒ってなんかいないですよ

 毎日、昼休みの1時間はバドミントンをやっているわけだが、そこでかいま見られる人間関係にけっこう面白いことを見つける。

 たいてい3,4面はコートが埋まるので、10数人が集まっていることになる。うまい人から下手な人まで、そのレベルはばらつく。それで同じくらいのレベルの人が集まって試合をする。そのカテゴリー分けはけっこう厳密で、たいてい試合をするメンバーは固定されている。

 しかし、ときたま、人数がそろわないことがある。そういうときには厳密なカテゴリー分けを越えて、いつもとは違うメンバーで試合をするわけだ。大人であるから、そこは柔軟にやる。しかし、あるとき「試合をしましょう」と誘った相手に露骨に「イヤ」と断られた人を見てしまった。まあ、普通は断らないよね。技能に差はあるといっても、集まってきている人はみんなそこそこ打てる人なのだから。

 それでも「イヤ」とはっきり断る人がいるわけで、ふうん、と思った。昼休みにバドミントンをやりに集まってくる人は、楽しみのために来るわけでしょう。運動部じゃないんだから、と私は思っていた。でも、そうじゃない人もいるんだね。ある意味、命を懸けているような。だから、いつもと同じメンバーじゃないと私はやらない、イヤ、と。

 僕はそうじゃない、と言ってみても、毎日通っているわけだから、もうかなり中毒だ。バドミントン中毒。本人は楽しんでやっているつもり。でも、端から見るとそうでもないらしい。ものすごく真剣というか、怒っているみたいに見えるらしい。どうしてそう思うかというと、私とペアを組んだ人が、ものすごく謝るわけですよ。ミスをすれば「すみません。ごめんなさい」って。試合が終わると、勝っても負けても「すみません。私が足を引っ張ってしまって」と。

 僕は別に怒ってなんかいないですよ。そりゃ失敗すれば悔しがるけど、それはその瞬間だけ。勝敗は気にしていない。気にしたってしょうがない。できるだけ長くシャトルを打ち合うことができれば、それだけで楽しいんだよ。

 でもね、ペア組んだ人が、すごく謝るんですよ。困ったなあ。怒っているようなことばも言っていないのに。ただ、ちょっと無言になるかな。あ、これがいけないのか、もしかして。無言が。でも、ミスをして「ドンマイ、ドンマイ」っていうのもねぇ。