KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

猿人以外の日記を読むとき

 毎日、おそらく二十人から三十人くらいの日記を読んでいる。その大部分は日記猿人の新作リストからたどっていく。だが、猿人に登録されていない日記もいくつか愛読している。そうした日記の存在を知るのは、偶然による。誰かの日記にさりげなく書かれてあったり、私の日記を読んで、その感想を掲示板に書き込んだついでに自分の日記の存在を知らせてくれたのがきっかけだったり。

 私の日記を読んで、掲示板に書いてくれるくらいだから、その人の書く日記は私の好みに一致する場合が多い。そうして私はひそかな愛読者になる。日記猿人に登録しないことを選んでいる日記だから、読者を強く意識してはいない。そこがまた惹かれるところだったりする。こうして書いている私の日記は、いやおうなく読者を意識している。作文の第一教程である「読者を意識せよ」をマスターしたならば、第二教程は「読者の意識を消せ」であろう。それは自分に正直になることだ。彼らの日記は自身により近いところで書かれている。

 いつ更新されたのかは知るすべがないから、一日に一回は寄ってみる。更新されている。それだけでうれしい気持ちになる。読む。得をしたような気分になる。それは自分以外のもう一つの人生を生きているような感覚を与えてくれるせいなのかもしれない。その日記の最後の文を読み終えると、私の手はマウスを操って何かを探す。投票ボタン。だが、それはその日記にはつけられていない。おっと---苦笑しながら、ページを戻る。投票ボタンを押すことで感謝の気持ちを行動にできなかった私は、エネルギーをもらったと感じている。それはおそらくこの日記を書く原動力の一部になる。