——上田さんのYES EYE SEEKに、5/11の日記で書いた『電子会議はなぜ生産的にならないのか』に対する反応が書いてあるよ。それによると、電子上のものに限らず一般的に会議をうまくやるということは難しいということだ。
そうだねぇ。何か充実感の残るような会議っていうのはほとんど経験したことがないな。みんな「会議が多い、時間が長い、成果がない」と思っているんじゃないだろうか。会議を減らそう、短くしようという運動も先進的な企業では見られるようだけど、大学ではまだまだ実行できていない。
——上田さんは、ワインバーグ の『要求仕様の探検学』(共立出版)を引いて、健全な会議を運営するための原則を紹介している。たとえば、
- 発言を中断させない(中断権は司会者にのみ与えられる)
- 一人の発言時間を制限する(他の人の発言時間を保証する)
- 個人攻撃をしない
- 開始・終了の時間を守る(会議前後の参加者のスケジュールを守る)
- 会議の規模を必要最小限に抑える
というようなことで、これらの原則を遂行するためには司会者の役割が重要だと指摘している。
なるほど、特に二番目の一人当たりの発言時間を制限するというのは大切だな。やたらだらだらと長くしゃべる人が会議には必ず一人はいて、その人のおかげで会議の時間が長引くことが多い。司会者もよほどのことがない限り長い発言をさえぎったりしないから、みんな無力感にとらわれてしまう。会議の終了時刻をきちんと決められないのも、そのことが原因だ。「司会学」というのを学校で教えるべきかもしれない。今度ゼミのときに、司会をゼミ生にやらせてみようかな、順番で。
——また、はた迷惑な思いつきを…。
電子座談会の方は、大学教育を大テーマにしてゆっくりと動き出している。今のところメールで送られた発言を手動で追加しているんだけど、ゆくゆくは自動で動くようなシステムを作りたい。システムのイメージとしては、ちょっと賢い掲示板のようなものなんだけどね。
——この電子座談会にはまだ司会者がいないね。
やはり司会者は必要かなと感じている。明示的に役割を与えられた司会者。一つの座談会を運営していく権限を与えられた司会者、ね。