KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

ニュース23の録画ビデオを見て

先日、富山大学の言語表現科目の授業について、TBSが取材に来たことを書いた。夕方の「ニュースの森」での放映と聞いていたのが、急に「ニュース23」に変更になったため、私自身も自分が出ている場面を見ることができなかった。そしたら、今日、真下さんからビデオが届いた。番組のビデオだ。ありがたい。

……で、どうだった?

大学教育の小特集で、前半は例の「分数ができない大学生」の紹介、それから東大生に「キューバの首都は?」と質問して、答えられない様子を映し出していた。要するに大学生の学力が落ちているということのデモンストレーションだ。

……そして、君の「日記を書く」授業が続くわけか。

うん。受講生の書いた日記が「大学生が書いたものとしてはいかに稚拙であるか」という文脈での紹介だった。実際に映し出された手書きの日記は、まあ確かに幼稚なものだった。もちろんその学生さんの許可を得て撮影されたものなんだけど、こういう文脈で編集されると、私としてはちょっと悲しい気分。

……君のインタビューは?

出たよ。ほんの数秒だったけどね。授業で日記を書くということについて、解説していた。つまり、日記を書くのは、書くということの最初のハードルを低くすること。それができたら、だんだんと分量のあるもの、ひとつのテーマを取り上げたもの、論理的な文章を書くようにしていきたい、ということをしゃべっていた。

……「100日間日記を書き続けたら、最後にはこんなふうに変わりました」というのが具体的に示せたら良かったのにね。

真下さんもそれを期待していたみたいだ。でも残念ながら、少なくとも表面上は劇的な変化は起こらないように見える。文章の書き方、日記の書き方については、CD-ROM教材を使って、ひととおり学習しているんだけど、やはり教材を読むだけではだめだね。この点は来年改善する。

でも本当に変わらなかったのかな。この点を計量的に調べようという計画が、共同研究者を得て進められようとしている。面白い結果が出たら、また学会などで報告しようと思う。