KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

ビデオ録画した番組はなぜ見ないか?

 ビデオ録画した番組は、見ないままに終わってしまうことがある。もちろんその番組が見たいから録画したはずなのだが、いつのまにかそのままになっていたりする。ビデオに録画したものはすぐに見ないとだめだ。経験的には一週間以上たつと、もう見る気を失ってしまうようだ。「もうどうでもいいや」という気がしてくる。そういう経験はありませんか?

 これを一般化すると、期間限定で何かにアクセスできるという条件では、期間限定ということ自体が誘因になるということだ。本来は、期間や時間を限定するということは不利な条件なのだが、そうすることによって逆に人々を引きつける。映画のロードショウなんかも同じだ。

 放送や映画は、それにアクセスできる時間と期間を限定することによって、世間の人々の同期を取っている。同期を取ることによって、人々の間に共通の話題を提供したりする。ビデオ録画した番組が見る気にならずに捨て置かれる確率が高いのは、世間との同期がとれなくなったということにも一因がある。

 いつでも見ることのできるものは、「別に今見なくてもいいじゃないか」という考えを引き起こす。逆に今しか見ることのできないものは、「今見なくては永遠にチャンスを逃すかもしれない」と思う。Web日記の「今日の分」を見逃したくないのも、そんな心理が働いているのかもしれない。