KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

「新しい社会と子育て」

川越で野田俊作さんの講演会があったので聞きに行く。演題は「新しい社会と子育て」。会場は100人以上の参加者で埋まった。

いつもながらすてきな話ばかりなのだが、私にとりわけぐっときたところをメモしておこう。

  • なぜ学校に行って勉強するの?

あなた方はまだ形のない粘土のようなものだ。エネルギーはあるけれども形がない。学校はあなたのエネルギーに形を与える。その形を得て、社会に貢献することができる。

あなたの人生はあなたのものだ。あなたが学校を使うのであって、学校があなたを使うのではない。あなたがその責任を負うのであれば、学校に行かなくてもかまわない。だけど、家にいるんだったら家事を手伝ってね。

  • 問いかける子育て

どういう「言葉がけ」をするかではない。魔法の言葉がけなどない。そうではなく、どう問いかけるのかがポイントだ。行動とそのことによる結末をたくさん体験してほしい。それは生の体験だから。

  • 革命ではなくて

良い社会を作るためには、革命ではなくて、人を変えるしかない。そのためには子供たちの教育を変えていくことだ。それは何世代もかかるかもしれない。しかし、そういう仕事である。

  • 性格はさわらなくていい

性格はさわらなくていい。社会のために何ができるかということだけで、幸せになることができる。性格を変える必要はない。「私は誰かに必要とされている」ということ、「私はなくてはならない存在である」ということを実感できるかどうかだけがポイントだ。

アドラーはいった。アドラー心理学を身につけるためには次の三つが必須だ。(1)アドラー心理学の知識を得ること、(2)その実習をすること、(3)仲間と話し合うこと。本を読んだだけでは、できない。日常生活の中で実践すること、地域のグループに参加して、話し合うことが必須である。