ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の革命 (ちくま新書)
- 作者: 梅田望夫,飯吉透
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2010/09/08
- メディア: 新書
- 購入: 312人 クリック: 4,477回
- この商品を含むブログ (143件) を見る
著者お二人による章の執筆と,対談.高等教育を中心とした教育のオープン化の現状と,これからの展望が得られる.
飯吉さんのポイントは,3つの「オープン」.
- オープンテクノロジー:Sakaiなど,オープンにされたソフトウエア
- オープンコンテンツ:OCWなど,オープンにされた教育リソース.また,conneXionsのようなオープンテキストブック運動
- オープンナレッジ:教育に関する知識と経験のオープン化と流通
これは,2005年にWebCTカンファレンスで聞いたときの話と一貫している(http://d.hatena.ne.jp/kogo/20050603/p1).
京大MOSTの話も取り上げられている.私もさっそく招待してもらった.この中には自分の授業をドキュメント化し,流通させるためのKEEP toolkitも含まれている(http://d.hatena.ne.jp/kogo/20050604/p1).
飯吉さんの主張は,「20世紀の学校モデルにさよなら」で(http://d.hatena.ne.jp/kogo/20050605/p1),その新しい形として「クラウド・カレッジ」というイメージを提供する.
その一方で,今あるリアルな大学がどうなるかというと,アメリカの大学がそうなりつつあるように,「キャンパスを魅力的にして学生を閉じ込める」.キャンパスそのものを自由な学びのサロンにするということだ.