KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

下地寛也『コクヨの1分間プレゼンテーション』

コクヨの1分間プレゼンテーション

コクヨの1分間プレゼンテーション

順番が前後したけど、『コクヨの1分間プレゼンテーション』の紹介。

これはプレゼンをする人に良い本。突飛なことは書いてないけど、この通りにやれば確実にプレゼンはうまくなる。

以前、授業で私がやらせていた、書画カメラを使った「1分間スピーチ」も、こうしてみると、あながち無理でもなかったし、良いトレーニングになっていたのかもしれない。このときは、単純に授業時間が足りなかったので、1分間にしたんだけど、トレーニングすれば、1分間のスピーチで十分内容のあることを話すことができることがわかった。

1分間で伝えるための秘密は、「入口→課題→疑問」のステップにある。これは、聞き手が知っていることを共有してから、困りごとを提示し、その解決を考えるというステップだ。Barbara MintoのS-C-Q(Situation-Complication-Question)モデルに似ている(http://d.hatena.ne.jp/kogo/20050510/p1)。聞き手が納得している状況からスタートして、問題を焦点化して、問いかけをして、その答えを提示する、というステップ。これは論文の序論でも使える型なので、マスターしておくべし。

他に次のようなTipsが気に入った。

  • 1センテンス1人を見て話す(聞き手の顔を順に見ながら話す、というアドバイスが多いけど、どれくらいのタイミングで次の人に行けばいいのかわからない)
  • 他の人のプレゼンに対して具体的なフィードバックの練習をする(具体的な指摘が大切)
  • スライド1枚で1分の計算(これは私もよく授業で言っている。不安のために、たいていはスライドを多く作りすぎてしまうのだ)
  • ポストイットを使って、スライドの絵コンテを作る(これはいい方法かもしれない)