KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

不随意が原因の症状を変えるためのエリクソン催眠

解決指向催眠実践ガイド―本当の自分を生かし、可能性をひらくための エリクソニアンアプローチ

解決指向催眠実践ガイド―本当の自分を生かし、可能性をひらくための エリクソニアンアプローチ

エリクソン催眠を、簡潔に、印象的な具体例とともに解説した本。催眠には、権威アプローチ(「あなたはだんだん眠くなります」)と許容アプローチ(「あなたはリラックスしても、またしなくてもいいのです」)がある。ここでは、許容アプローチによって、クライエントをトランスに入れる技法を解説している。

クライエントをトランスに入れるのは、クライエントの意思では制御できない不随意が原因の一部である症状(緊張、不安、パニック、うつなど)を改善するためである。そのために、トランスの技法(リズムを合わせる、注意をぼかす、注意を狭める、解離させる)を使ったり、催眠言語(受動態を使う、動詞ではなく名詞を使う、空虚語を使う、つまりぼんやり話す)を使ったりする。

症状を改善するために、直接具体的な「問題のクラス」を扱わない。そこではなく「解決のクラス」を設定して、無意識をはじめとする不随意を変性させようとする。