KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

子どもはテレビやゲームの時間を勉強時間とトレードするのか−小学校低学年の子どもの学習時間の決定要因−

  • テレビやゲームは勉強時間を減らす効果を持つが、それは殆ど無視できるほどに小さいものであり、テレビやゲームの時間を制限したからといって、勉強時間を増やす効果を持たないというものである。具体的には、1時間の追加的なTV視聴やゲーム使用は、男子でわずかに1.86分、女子で2.70分の勉強時間を減らすにすぎない。
  • 兄弟や祖父母との同居などの家族構成や親の働き方は、子どもの勉強時間に影響しない。すなわち、母親が仕事をやめても、子どもの勉強ができるようになるわけではない。しかし、親が勉強について子どもとどのような関わりを持っているかということは極めて重要である。具体的には、「勉強するように言う」というのは効果が低くむしろ逆効果になる場合もあるが、勉強するのを横についてみていたり、勉強する時間を決めて守らせることの効果は高い。また母親のほうが父親よりも子どもの勉強に対して関わっているが、父親の関わりが子どもの学習時間を増加させる効果は高く、同性の子ども(息子)には特に効果が高い。
  • これは必ずしも血のつながった「親」である必要はない。