KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

研究費に予算はない

「会社は政府ではない。予算を消費するためのものではなくて、企業としてひとつのモノを作って、それを売って儲けるのが仕事である。…会社の将来にとって絶対に必要だと思うから研究費を使うわけで、研究費があるから使うわけではない。…絶対的に必要な研究だったら、なんとしてもやらなければならないし、研究費があるから研究するような研究だったら、そんなものはやめた方が会社にとってプラスになると思うのです」

 これは飛行機の中で読んだ一冊。他にもいろいろいいことが書いてある。たとえば、意味もなく多くの人の意見を聞くなとか、会社は学校ではないとか、年取った人は偉くないとか、友人と思えばこそとことん議論する、とか。

 予算の話。私も1997年のchiharuNewsで「予算ではなく出来高払いにせよ」と提案したことがあるが、盛田さんはもっとラディカルなことを昭和38年に書いていたわけだ。「研究費があるから研究するような研究だったらやめたほうがいい」---いい言葉だなあ。自分が心底面白いと思えるような研究、人類に絶対必要になるような研究、それをしたいと思う。