KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

面接のポイント

 とうとう今年から情報教育コースの推薦入試で、面接をすることになって、先日実施された。今までは論述試験と書類審査だけであったのが、それに加えて面接試問がはいったわけだ。

 私は以前から面接でわかることは多くないし、外見によるバイアスがかかるだけなので、むしろやらない方がいいという主張であった。しかし、やると決めたからには真剣にやらなくてはいけない。

 はたして、高々数分のやりとりでわかることはあまりないということは予想通りであった。こちらも型どおりの質問しかできないし、相手も何度も練習してきたに違いない型どおりの答えをそらんじてみせているのにすぎない。どれもこれも調査書に書いてきたことを読めばわかるような情報である。

 しかし、誰もが模範的な受け答えを披瀝する中で、面接での印象点は意外に差がでるものであるということもわかった。それは次のような点であるので、これから面接を受ける人は参考にして欲しい。面接をする立場になってみると、このようなところで評価をつけるのである。

 まず、自然さということである。ロボットではないのだから、自然に相手のいうことを良く聞いて、答えればいいのである。ところが、予期しない質問がでると、十秒以上も黙って考えていることがある。一生懸命答えを考えているのかもしれないが、これは異常だ。また、こちらのいうことを良く聞かないで、自分で考えてきたセリフをとうとうと話し始める人もいる。これもだめ。

 つまり、質問された意図を良く読みとり、それに適切な返事をするということだ。しかし、相手の意図を読みとるというのは苦手らしい。しかし、そこに頭の良さというか柔軟性が現れるのであるから、会話がかみ合うというのが、評価のポイントなのである。

 次に誠実さ、実直さである。すぐには答えられないような難しい質問が出されたときでも、自分のわかる範囲で答えるということだ。そこに誠実さが現れるのである。これも評価のポイント。

 最後に、自分の言葉で語るということである。考えてきたようなセリフやどこかに書いてあったような言葉で語ろうとしてはダメである。リラックスして、自分の言葉で話すことが大切なのだ。

 結局、こちらがどんな質問をしても模範的な内容の答えをすることはわかっているのだから、問題は返答の内容ではない(たとえば「このコースにはいると理数系の科目がたくさんありますが、ついていけますか」という質問には十人が十人とも、「だいじょうぶです。数学は得意です」と答えた。本当かいな?)。そうではなくて、こちらの質問と、相手の返事がかみ合って、会話として成立しているかという一点である。会話として成立していれば、面接官は満足してよい評価をするのである。

 では会話として成立させるためにはどうするかということであるが、これは受験する相手先にほれこむということにつきる。つまり、情報教育コースにほれてもらえば、いいのである。自分がここでどういうことをしたいかというイメージを膨らませる。そのためにいろいろな記事を読む。大学を訪問する(夢大学に参加してみる)。などなどあらゆることをして、相手にほれこむということにつきる。推薦入試は一種のお見合なのだから、これは当然のことなのだ。